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 ●オススメの1枚
バンド名からして“ティアドロップ・エクスプローズ”の影響が伺えるがサウンドの方は、“エコー・アンド・ザ・バニーメン”のギターポップ色を強めて“泣きメロ”を加えて、さらに全米チャートを意識した楽曲を作ると、この“マイティ・レモン・ドロップス”になります。おそらく彼らの最高傑作であるこのアルバムは、限りなく透明で“泣きメロ”度150%の名盤。計算ずくで制作しているのであれば脱帽モノ。他のアルバムに比べると神憑り的なメロディセンスを発揮している。その割に何故か皮ジャンの4人組。


the mighty lemon drops DISCOGRAPHY
text by denim
1.Happy Head
(1986 Sire)
@The Other Side Of You AMy Biggest Thrill BAll The Way CHypnotised DLike An Angel EBehind Your Back FHappy Head GPass You By H Take Me Up IOn My Mind JSomething Happens KTurn Me Round
<Players >Vo./G-Paul Marsh, G-David Newton, B-Tony Linehan, Dr.-Keith Rowley
ステファン・ストリートがプロデュースしたファーストアルバム。翳りのあるヴォーカルに12弦ギターをかきならす、ちょっとサイケデリック&フォークな4人組。このアルバムではファーストだけあって、まだエコバニの影響から抜けきっていない感があるため、泣きメロ度もそれほど高くない。

2.Out Of Hand
(1987 Sire)
@Out Of Hand AGoing Under BCount Me Out CSplash#One DRollercoaster EMy Biggest Thrill(Live) FHypnotised(Live) GThe Other Side Of You(Live)
<Players >Vo./G-Paul Marsh, G-David Newton, B-Tony Linehan, Dr.-Keith Rowley
泣きメロ度がかなり高くなった“ミニ・アルバム”。新曲は5曲だけなので“EP”的なものだろう。@Out Of Hand、BCount Me Out辺りに彼らの明るい未来を見た者も多いのではないだろうか。次のアルバムがとても期待できる仕上がり。しかしほとんどの曲を書いているトニーとデヴィッドは、なかなかいいソングライティング・チームだと思う。

3.World Without End
(1988 Sire)
@Inside Out AOne By One BIn Everything You Do CHear Me Call DNo Bounds EFall Down FCrystal Clear GHollow Inside HCloser To You IBreaking Down JShine
<Players >Vo./G-Paul Marsh, G-David Newton, B-Tony Linehan, Dr.-Keith Rowley
大いに期待させる@Inside Outで幕をあける、セカンドアルバム。さらに泣きメロ度があがり、ようやく彼ららしいスタイルが確立されるアルバムでもある。

4.laughter
(1989 Sire)
@At Midnight AInto The Heart Of Love BWhere Do We Go From Heaven CThe Heartbreak Thing DOn In A Million EWritten In Fiction FThe Real World GAll That I Can Do HSecond Time Around IBeautiful Shame JRumbletrain
<Players >Vo./G-Paul Marsh, G-David Newton, B-Marcus Williams, Dr.-Keith Rowley
12弦ギターと泣きメロが大胆に合体した、彼らの最高傑作アルバム。@At Midnight、AInto The Heart Of Loveのキャッチーさは、もう脱帽モノ! そしてCThe Heartbreak Thingでトドメを指します。この1枚はとても長く愛聴できるので、買って聴け! しかしこのアルバムでベースのトニーが脱退し、曲はほとんどデヴィッド・ニュートンが書いています。

5.Sound...
(1991 Sire)
@Too High AUnkind BMy Shadow Girl CBarry's Poem DAlways EBig Surprise FCold , Cold Heart GAnnabelle HYou Don't Appreciate Anything IColorful-Loving-Me JReady , Steady , No!
<Players >Vo./G-Paul Marsh, G-David Newton, B-Marcus Williams, Dr.-Keith Rowley
デヴィッド・ニュートンはいい曲を書いています。このアルバムでは、半分が彼の曲で後は合作なので、統一感に欠けますがヴァリエーションがあるとも言えるでしょう。聴いた当時は前作の出来映え(泣きメロ度)がとても良かったので、期待過剰だったようです。今聴くと、前作に負けないくらい良いデキです。BMy Shadow Girl辺りに初期のMLDの雰囲気が出ています。ただしジャケットは原色バリバリで、ちょっと雰囲気が違います。

6.ricochet
(1992 Sire)
@Nothing AInto The Sun BSense CFrom The Sky DOut Of Touch EFalling Deep FReach Out GBetween The Lines HMore IBlues Inside JHallowed Ground
<Players >Vo./G-Paul Marsh, G-David Newton, B-Marcus Williams, Dr.-Keith Rowley
そしてラストアルバム。アレンジ等が初期に比べると随分凝っているし、音も丁寧に作った感じがして“成長したなぁ”とため息が出る仕上がりです。もしかすると初期のサウンドを“あ〜ぁ、子供っぽい!”とかバンドのメンバーは思ったりしているのかも知れませんが、ファンとしては“それ”を求めていたりするものです。おそらく完成度という点ではナンバー・ワンの出来ですが…。まあグチは言うまい。さらばマイティ・レモン・ドロップス。

7.all the way
live in cincinatti 1990(1993 Overground)
<Players >Vo./G-Paul Marsh, G-David Newton, B-Marcus Williams, Dr.-Keith Rowley
おおっ! ライブ盤です。やはりというか想像した通り、ライヴでの音はかなり“薄い”です。まあそれでも良いです。アンコールではサイケデリックな異色パンクバンド“ジ・オンリーワンズ”の“アナザーガール・アナザープラネット”をカヴァーしています。なかなか良いセンスですね。おまけに3曲ほど1986年に録音されたデモが収録されています。



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